「あんだって?」
「は?」
「白雪姫に見立てた邦画だと思ったら赤毛のアンだった」
「えー」
「しかも、ネットを活用した新しい映画だと思ったら、最もステキな通信手段は蝋燭だった」
「は?」
「楽しい映画だな」
「どこが楽しい?」
「前半と後半で主人公が違う。普通のセオリーで行くと前半で予感させた犯人は実際の犯人ではない。ところが後半に入っても一時別人と思わせるがやはり犯人は同じ。ところが後半で予感させた犯人像は実は別の事件のもので、やはり真犯人は別にいた。凝った構成だよ」
「ふーん。面白かったのか」
「そうそう。マスコミとネットのダメッぷりがよく描けているし」
「で、アンがそんなにショックか?」
「一応カナダ趣味を少しやっていたのだ。フィンランド趣味の終着点が牧場の少女カトリなら、カナダ趣味の終着点は赤毛のアンだと言ったすぐあとにこれを見せられてはな」
オマケ §
「この映画、ロードショー時に見たいと思ったが時間が合わず見られなかった。その後地元の映画館でやったときもダメだった。レンタルでも人気ガルらしくなかなか借りられなかった。でもやっとこれで見られた」
「待った甲斐はあった?」
「あったあった。これは面白い良い映画。音楽もいいしね」